身体の歪みの原因 (Cause of Body Misalignment)・・・・

脊椎は7つの頸椎、12個の胸椎、5つの腰椎、そして仙骨、尾骨がなだらかなS字を描いて構成されている。これらの脊椎の周りの筋肉のバランスが何らかの原因で崩れてしまうと、身体が歪んでしまい、色々な不都合が出てくると考えられています。

筋肉は20代をピークにどんどん衰えていき、何もケアをしないと、何と70代で筋力が半分になってしまいます。駅ではエスカレーター、オフィスではエレベーター、動く歩道に電車にタクシー、で1日パソコン仕事。こんな生活を毎日送っていたら、筋肉は鍛えられるどころか軟弱になっていく一方です。この様な状態を放置せず、今のうちに70代に向けての身体づくりに着手しましょう。

弱くなった筋肉で無理やり身体のバランスを取ろうとすると、筋肉の線維一本一本にかかる負担は大きくなり疲労が溜まってしまいます。疲労物質が筋肉中に溜まり硬くなると、筋肉中を走る血管やリンパの流れが滞って老廃物も溜まる一方。しかも新鮮な酸素や栄養は運ばれてこなくなり、文字通り筋肉はコチコチになってしまいます。これが、凝りの正体で、この凝りを放置しておくと、カラダの軸は徐々に歪んでしまいます。

「自分は運動してるから大丈夫」、「ジム行ってるから」、「走ってるし」、という人も油断は禁物です。どちらか一方の筋肉だけを使い続けることで必要以上に筋肥大が起こり、拮抗する筋肉とのバランスが崩れます。その結果、やはり体軸が歪んでしまうということがあります。実は、好きなスポーツで自分ではやりやすいと思っているフォームが、はたから見ればあきらかに左右のバランスが崩れているというケースがとても多いです。

こうした筋肉のバランスの乱れが、骨盤の歪みにつながる可能性もとても高いです。腿の裏が硬くなれば骨盤が後ろに引っ張られて後傾し、胸椎が後ろに曲がって、猫背姿勢となる。その結果、肩が前に入り、肩こりが酷くなってしまいます。逆に、腹筋が弱くなり腸腰筋が硬くなると、腹部が前に押し出され、骨盤が前傾し、いわゆる反り腰になる。腰椎のカーブがきつくなる分、腰への負担が大きくなって今度は腰痛を引き起こしてしまいます。

運動不足、生活習慣、無意識のカラダのクセ、これらが原因で起こる筋肉のアンバランスが、身体の歪みと凝りをますます悪化させている事をきちんと自覚して、これを自分でメンテナンスする術をピラティスを通じて、今のうちに身につけましょう。