生活に運動を取り込む (fitness in daily life)・・・・

書類作成やメールの返信。我々は一日中、事務所で座っている事が殆どで、一日の歩数を図ってみると、少ない日は3,000歩、多くても5,000歩と言った所ではないでしょうか。この様な日々が続き、それに食べすぎとか飲みすぎが加わると、間違い無く肥満になって行きます。

体重に大きな変動がなく、身体が軽い、良い体調を手に入れるには、日常生活のかんで、身体をちょこちょこ動かす習慣を身につけるのが最短の道です。江戸時代に福岡在住の儒学者貝原益軒によって書かれた「健康な生活の暮し方」についての解説で「養生訓」という著作があります。その中の運動に関する教えでは、「毎日、少しずつ運動をすれば血行がよくなり病気にかかりにくくなる。長く座ってばかりいてはいけない。運動はただ、散歩するだけでもよい。そうすれば、鍼・灸など痛い思いをしなくても、楽に健康は保つことはできる」と書かれています。

科学がすすんだ現代には、色々なメソッドのフィットネスプログラムが存在しますが、実は、健康づくりについては古今東西変わらない哲学があるんです。重要な事は、誰でも、何処でも、特殊な道具を使わず、簡単に、他人と比較せず自由に出来る事が大原則という事です。

健康づくりをしようという事になると、多くの人が、「充実した設備が完備された施設で、プロのインストラクターの指導のもと、運動らしい運動をきちんと時間を割いてやる」。こう思ってしまう人が殆どだと思いますが、これって冷静に考えてみると大きな負担では無いですか。健康を手に入れようとしているのに、その事自体が精神的な負担になってしまったら、本末転倒です。

行き帰りの駅やバス停、通勤電車やバスの中、信号待ち、エスカレーター、エレベーター、取引先への外出、ウィンドーショッピング、、、、。これら全てが運動を行う大きなチャンスです。ピラティスで学んだお腹の意識、呼吸、足や手の上げ下げ、背骨の回旋、、、。

お金と時間をかけてスポーツクラブに入会する前に、階段を見たら「運動のチャンス!!」と思える様、日常の意識を変えみてはどうですか。まだまだ実践している人は本当に少ないから、長く続ければきっと大きな違いになりますよ。