「自分の心」と書いて「息」 (breath represents your mind)・・・・

最近レッスンに初心者の方に多く参加頂いています。その中でよく聞こえるコメントが、「呼吸の仕方が良く分からない」、「呼吸を意識すると、動きが出来ない、動きを意識すると、呼吸が出来ない」と言った内容。

呼吸を意識する健康法は色々ありますが、その健康法により採用している呼吸法はまちまち。ヨガでは鼻から吸って、お腹に呼吸を入れて、鼻から吐く。ピラティスでは鼻から吸って、胸に呼吸を入れて、口から吐く。あるインストラクターは、足や手を伸ばす時に吸ったり、またあるインストラクターは逆に吐いたり。どの様に呼吸をしたら良いのか、悩んでいらっしゃる方が多いのでは無いかと思います。

折角身体に良い事に取り組もうと思っているのに、呼吸で悩んで逆にストレスになってしまったら本末転倒です。呼吸の目的は、酸素を沢山身体に取り入れ、気持ちを落ち着かせ、身体をリラックスさせる事です。この目的が果せるなら、極端な話し細かいテクニックに拘る必要は無いと思います。考えすぎて呼吸が止まってしまう位なら、逆に何も考えず、自分に取って遣り易い「深い呼吸」をしてみてください。

少し余裕が出てきたら、呼吸の基本として下記を覚えて、その場面場面で使い分けてみたら良いと思います:

1) 息を吸うときに身体は伸びやすい
2) 息を吐くときに力を発揮しやるい(腹部の力が入りやすい)
3) 横隔膜の上下運動を意識出来れば、内臓のマッサージ効果が期待できる
4) 肋骨を広げる意識で、胸椎/肩甲骨周りのほぐし効果が期待できる
5) 息を吐き切る意識をすると、逆に沢山の酸素が吸える様になる

酸素が不足すると、身体は筋肉疲労を起こします。そうなると筋肉が硬直してしまい、「肩こり」や全身の酸素不足による「全身のだるさ」と言った現象が現れてくると言われています。酸素不足になると体液のPHは酸性に傾き、老廃物が多く溜まった状態になってしまいます。

呼吸の仕方が良く分からなかったら、大きなあくびをしてみてください。吸うときは口や鼻や意識しないで自然に。吐くときは口を大きく開いて息を吐き切る。息を吐き切ると、次に沢山の呼吸を吸い込める様になります。
ストレス社会の現代は、「息が詰まる」機会が多いです。知らぬ間に呼吸はどんどん浅くなってしまっています。心身の健康の為には、「息を吐き出す」=「息抜き」が必要です。「息」は「自分の心」を常に現している事を理解し、これをコントロールして心身のリラックスを図るようにしましょう。考えすぎて逆にストレスを抱えてしまう様な事は絶対やめてください。