フィットネス・クラブって必要?? (necessity of fitness clubs)・・・・

久し振りに泳ぎたくなったので、週末にフィットネス・クラブに行ってみました。

フロントで受付をしていると、顔見知りのスタッフに声をかけられました。「3ヵ月ぶりですね。最近お忙しいんですか?」と。実は忙しいんじゃなくて、ピラティスを始めてからフィットネス・クラブにわざわざ足を運ぶ必要性がなくなったからなのに、、。如何にも「3ヵ月も怠けてましたね〜、意志を強く持って、頑張らないと効果出ませんよ!」と言わんばかりの口調にカチンと来ました。

中に入って着替えをし、プールに向かう間、クラブ内の壁面に告知してある内容と言えば、如何に頻繁にクラブに通って、如何に運動の負荷を上げていく事が重要かについてばかり。フィットネス・クラブに通う最も大事な目的と言えば、気持ちよく全身を動かす事で、ストレスを緩和させ、身体だけでなく心の健康づくりに作用する事なのに、これでは大半のお客様の気持ちをすっかり無視してしまっています。

フィットネス・クラブを経営している人、またそこで働いているスタッフはきっと根っからの体育会系で、小さい頃から身体を動かす事が大好きだったはず。その様な人達は、自分を追い詰めてより負荷の高い、苦しい運動にチャレンジする事に快感を感じるんでしょうね。でも世の中の大半の人はどうでしょう?インストラクターにとっての常識は、一般人にとっての非常識なのでは無いでしょうか。健康に関する過剰な情報やこだわりは、指導される側を混乱させ、ストレスを与えてしまうだけに思えてなりません。

心拍数はいくらに上げないといけないとか、30分以上続けないと効果が上がらないとか、こういう動きなダメだとか、週3日以上やらないとダメとか、、。小難しい事を言われると、逆に身体を動かす事自体が嫌になってしまう気がします。フィットネス・クラブのミッションは、国民を健康に導くことのはずなのに、逆に妨げになってしまっては本末転倒です。

お客様が気持ち良いと思える範囲で、他人と比較する事も、気兼ねする事も無く、等身大の自分に向き合いながら、身体を動かす事が好きになってもらう様に誘導する。その役割を果たせないなら、フィットネス・クラブという業態自体、不要と言われてもしょうがないです。高齢化が進み、健康を皆が気にする時代になっているにも関わらず、国民の3%程度しかフィットネス・クラブに通っていない現実は、こう言った感覚のズレによって生じているのではないでしょうか。