背骨を感じる (focusing on back bones)・・・・

身体をケアする上で、最も重要だと思うのが「背骨」です。


人間は重力に逆らって、2本足で立っていますが、その軸の中心的な役割を担っているのが、「背骨」です。


背骨全体を見ると、S字カーブを描いています。背骨1本1本が連動して動くことで、この湾曲を作りながら、身体にかかる衝撃のクッションを果たし、重力と付き合っています。


その為、この機能を上手く引き出すには、ピラティスで言う「アライメント (Alignment)」、つまり身体の「フォーム」がとても重要になってきます。


スポーツを始める時、どのスポーツであろうと、まず習うのがフォームですよね。フォームはスポーツの時だけでなく、日常生活の「歩く」、「座る」、「立ち上がる」、「振り向く」「階段を上がる」など、基本的な動きでもとても重要だと言えます。



例えば、レガッタに例えると、コックスの号令が無い状態で、各選手が勝手にオールを漕ぎだすと、どうなるでしょう。たまたま全員揃って上手く行くこともあれば、一部の人だけの力でちょっとしか進まないこともあるでしょう。



無意識に身体を動かす時も、これと同じことが起こります。良いフォームで上手く身体を動かせる時もあれば、悪いフォームで身体に負担をかけながら帳尻を何とか合わせようとする時もあります。


この無意識の状態を繰り返し続けると、働きを止めてしまう筋肉と、一生懸命頑張すぎる筋肉が出てきてしまいます。これが背骨まわりの痛みやハリにつながり、それがいずれ肩こりや腰痛に発展してしまいます。


健康の第一歩はコックスの号令と同様、背骨に号令を出して、「オール=背骨」を連動して動く様にすること。意識して背骨1つ1つを良い姿勢に保とうと思うかどうか。ピラティス以外のエクササイズでも、この意識が全ての出発点だと思います。